基礎工事・地盤
建物の底面全体を鉄筋コンクリートの「面」で覆う基礎工法です。現在の注文住宅で最も主流な工法で、建物全体を一枚の大きな板で支えるイメージです。
建物の壁がある部分の直下だけに逆T字型のコンクリートを打設する基礎工法です。「布」は建物を線状に支えることに由来します。かつては一般的でしたが、現在はベタ基礎が主流です。
建物を建てる前に、その土地の地盤がどれくらいの重さに耐えられるかを調べる調査です。スウェーデン式サウンディング試験(SWS試験)が一般的で、費用は5〜10万円程度。結果によっては地盤改良工事が必要になります。
地盤調査の結果、建物を支えるのに十分な強度がない場合に行う補強工事です。主な工法は「表層改良(30〜50万円)」「柱状改良(50〜100万円)」「鋼管杭(100〜200万円)」の3種類で、軟弱地盤の深さで使い分けます。
基礎と土台(木材)の間に挟む通気用の部材です。従来の「床下換気口」の代わりに基礎の全周で通気を確保し、床下の湿気を効率的に排出します。シロアリ対策にも有効です。
基礎コンクリートの中に鉄筋を組む作業、またはその鉄筋の配置のことです。「配筋検査」は第三者の検査員が鉄筋の太さ・間隔・かぶり厚さ(鉄筋を覆うコンクリートの厚さ)が図面通りかチェックする重要な工程です。
基礎のコンクリートと土台の木材をつなぐためのL字型やJ字型の金属ボルトです。地震や台風で建物が基礎からずれたり浮き上がったりするのを防ぐ重要な部材で、適切な位置に正確に埋め込む必要があります。
基礎の上に最初に載せる水平の木材のことです。建物全体の重さを基礎に伝える役割があり、湿気やシロアリに強いヒノキや防腐処理された木材が使われます。
建物の下の地盤が均一に沈まず、一部分だけ多く沈んでしまう現象です。ドアや窓が開きにくくなったり、壁にひび割れが生じたりします。地盤調査と適切な基礎選びで予防できます。
構造・躯体・工法
日本で最も伝統的な住宅の建て方で、柱と梁(はり)を組み合わせて骨組みを作る工法です。間取りの自由度が高く、増改築がしやすいのが特徴。現在も注文住宅の約7割で採用されています。
2インチ×4インチの規格材と合板で「面」を作り、箱のように組み上げる工法です。北米が発祥で、壁全体で力を受けるため耐震性・耐風性に優れています。
建物の骨組みのことで、基礎・柱・梁・壁・床・屋根といった構造体の総称です。「躯体工事」は内装や設備をつける前の骨組みを作る工程を指します。
建物を垂直に支える部材です。「通し柱」は1階から2階まで1本で通す柱、「管柱(くだばしら)」は各階ごとの柱です。柱のサイズは一般的に3.5寸(約10.5cm)角や4寸(約12cm)角が使われます。
柱と柱の間を水平に渡し、上からの荷重を柱に伝える部材です。天井を高くして梁を見せる「あらわし梁」はデザインとして人気があります。
柱と柱の間に斜めに入れる補強材です。地震や風による横からの力(水平力)に抵抗する役割があり、建築基準法で必要量が定められています。在来工法の耐震性を確保する要です。
地震や風の力に抵抗するための壁です。筋交い入りの壁や構造用合板を貼った壁がこれにあたります。「壁量計算」で必要な耐力壁の量をバランスよく配置することが重要です。
建物の地震に対する強さを表す等級です。等級1は建築基準法レベル(震度6強〜7で倒壊しない)、等級2はその1.25倍、等級3は1.5倍の強さがあります。注文住宅では等級3を取得するケースが増えています。
木造でありながらラーメン構造(柱と梁の接合部を剛接合にする)を実現した工法です。大空間や大開口が取れるのが最大の特徴で、耐震等級3を確保しつつ開放的な間取りが可能になります。
鉄筋で骨組みを作り、コンクリートを流し込んで固めた構造です。耐火性・耐久性・遮音性に非常に優れますが、木造に比べ建築費が2〜3倍かかります。
厚さ6mm未満の鉄骨で骨組みを作る工法で、大手ハウスメーカー(積水ハウス、ダイワハウスなど)が多く採用しています。工場でパーツを製造するため品質が安定し、工期も比較的短いです。
断熱材・気密
ガラスの繊維を綿状にした断熱材で、住宅の断熱材として最も広く使われています。価格が安く、防火性にも優れています。ただし施工時に隙間なく充填しないと断熱性能が大幅に低下するため、施工の丁寧さが重要です。
玄武岩などの天然鉱物を高温で溶かして繊維状にした断熱材です。グラスウールに比べ耐火性・耐熱性・撥水性に優れ、断熱性能もやや高めです。
液状の材料を壁や天井に吹き付けると、発泡して膨らみ断熱層を作る断熱材です。隙間なく施工できるため気密性が高くなりやすく、近年人気が高まっています。
新聞紙などの古紙を細かくしてホウ酸を添加した断熱材です。壁内に吹き込んで充填します。調湿性があり、夏涼しく冬暖かい快適な室内環境を作りやすいのが特徴です。
板状の高性能断熱材で、断熱性能がトップクラス(熱伝導率0.020W/m・K前後)です。薄くても高い断熱性能を発揮するため、壁を厚くしたくない場合に適しています。商品名では「ネオマフォーム」が有名です。
| 断熱材 | 熱伝導率 | 耐火性 | 耐水性 | コスト目安 |
|---|---|---|---|---|
| グラスウール(16K) | 0.045 | ◎ | △ | ★☆☆(安い) |
| ロックウール | 0.038 | ◎ | ○ | ★★☆ |
| 吹付けウレタン | 0.034 | ○ | ◎ | ★★★ |
| セルロースファイバー | 0.040 | ○ | ○ | ★★☆ |
| フェノールフォーム | 0.020 | ◎ | ◎ | ★★★(高い) |
※ 熱伝導率は数値が小さいほど断熱性能が高い(単位:W/m・K)
家のすき間がどれくらいあるかを表す数値で、C値=相当隙間面積(㎠/㎡)で表します。値が小さいほど気密性が高いことを示します。高気密住宅の目安はC値1.0以下、高性能住宅ではC値0.5以下を目指すケースもあります。
家全体の断熱性能を表す数値です。値が小さいほど断熱性能が高いことを示します。2025年から省エネ基準への適合が義務化され、地域ごとに求められるUA値が異なります(例:東京[6地域]はUA値0.87以下)。ZEH基準はUA値0.6以下です。
温度差で空気中の水蒸気が水滴になる現象です。窓ガラスに付く「表面結露」と、壁の中で発生する「内部結露」があります。内部結露は木材の腐朽やカビの原因になり、住宅の寿命を大幅に縮めるため、適切な断熱・気密・防湿施工が重要です。
屋根・瓦の種類
粘土を高温で焼いて作る伝統的な屋根材です。釉薬(うわぐすり)をかけた「釉薬瓦」と、素焼きの「いぶし瓦」があります。耐久年数は50年以上と非常に長く、塗り替えが不要なのが最大のメリットです。
セメントを主原料とした薄い板状の屋根材です。「カラーベスト」「コロニアル」は商品名ですが、スレート屋根の代名詞として使われています。軽量で費用も抑えられるため、最も普及している屋根材の一つです。
アルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%の合金でメッキした鋼板で、金属屋根材として最も人気があります。軽量で錆びにくく、シャープなデザインが特徴です。
ガルバリウム鋼板にマグネシウムを加えて耐食性をさらに高めた次世代の金属屋根材です。ガルバリウムの約3倍の耐食性があるとされ、近年のハイグレードな注文住宅で採用が増えています。
ガラス繊維にアスファルトを浸透させ、表面に砂粒を付けたシート状の屋根材です。北米で最も普及しており、軽量で防水性が高く、複雑な屋根形状にも施工しやすいのが特徴です。
| 屋根材 | 耐用年数 | 重量 | メンテ周期 | 費用目安(㎡) |
|---|---|---|---|---|
| 陶器瓦 | 50年以上 | 重い | 不要(漆喰は別) | 8,000〜12,000円 |
| スレート | 20〜30年 | 軽い | 10〜15年 | 4,500〜7,000円 |
| ガルバリウム鋼板 | 30〜40年 | 非常に軽い | 15〜20年 | 6,000〜9,000円 |
| SGL鋼板 | 35〜50年 | 非常に軽い | 20〜30年 | 7,000〜10,000円 |
| アスファルトシングル | 20〜30年 | 軽い | 10〜20年 | 5,000〜8,000円 |
主な形状は以下の通りです。切妻(きりづま):三角形のシンプルな屋根。コスト安・雨仕舞い良好。寄棟(よせむね):4方向に傾斜。落ち着いた外観で風に強い。片流れ(かたながれ):一方向だけ傾斜。モダンなデザインで太陽光パネルを載せやすい。陸屋根(ろくやね):平らな屋根。屋上利用が可能だが防水に注意。
屋根材の下に敷く防水シートで、雨漏りを防ぐ最後の砦です。「アスファルトルーフィング」が一般的ですが、耐久性の高い「改質アスファルトルーフィング」(ゴムアスルーフィング)を選ぶと安心です。屋根材よりもルーフィングの品質が雨漏り防止に重要とも言われます。
外壁の種類
セメントに繊維質を混ぜて板状にした外壁材で、日本の戸建住宅の約70%で使用されています。レンガ調・石目調・木目調など、デザインのバリエーションが非常に豊富で、工場で生産するため品質が安定しています。
ガルバリウム鋼板やアルミなどの金属板に断熱材を裏打ちした外壁材です。軽量で建物への負担が少なく、既存の外壁に重ねて貼る「カバー工法」のリフォームにも適しています。
セメント・砂・水を混ぜたモルタルを塗り、仕上げ材を施す外壁です。職人の手作業で仕上げるため、つなぎ目(シーリング)がなく、意匠性の高い仕上がりになります。仕上げ方法には「リシン吹付け」「スタッコ」「ジョリパット」などがあります。
焼き物のタイルを外壁に貼る仕上げ方法です。高級感があり、汚れが付きにくく色褪せもしにくいため、メンテナンスコストが大幅に抑えられます。「乾式工法」と「湿式工法」があります。
内部に細かい気泡を含んだ軽量のコンクリートパネルです。商品名では「ヘーベルパワーボード」が有名です。コンクリートでありながら軽量で、断熱性・耐火性・遮音性に優れています。
外壁のサイディングの継ぎ目や、窓まわりの隙間に充填するゴム状の防水材です。紫外線や経年で劣化するため、一般的に10〜15年ごとに打替えが必要です。近年は耐久性の高い「高耐候シーリング」も登場しています。
外壁と構造体の間に15〜18mmの通気層(空気の通り道)を設ける工法です。壁内の湿気を排出し、結露やカビを防ぐ効果があります。現在の新築住宅では標準的に採用されています。外壁の耐久性を大きく左右する重要な工法です。
軒・庇・屋根まわり
屋根が外壁より外側に突き出ている部分のことです。「軒の出」はその突き出し量で、一般的に60cm以上あると外壁保護の効果が高いとされます。軒のない(軒ゼロ)住宅はモダンなデザインですが、外壁の劣化が早まるリスクがあります。
窓や玄関の上に設ける小さな屋根状の部材です。雨の吹き込みを防ぎ、夏の日差しを遮る効果があります。後付けも可能で、特に南面の窓上に取り付けると冷房費の節約に効果的です。
軒の裏側(下から見上げた面)の仕上げ材のことです。ケイカル板や木目調パネルが使われます。通気のための有孔板(小さな穴が開いた板)を使うことで、屋根裏の換気を促進できます。
切妻屋根の三角形の側面部分に取り付ける板のことです。屋根の内部に雨や風が入るのを防ぐ役割があり、外観デザインのアクセントにもなります。
屋根に降った雨水を集めて排水する設備です。屋根に沿って取り付ける「軒樋」、軒樋から地面方向へ下ろす「竪樋(たてどい)」があります。詰まりを防ぐため定期的な清掃が大切です。
切妻屋根の妻側(三角形の面側)で、軒とは反対の屋根の端部分です。ケラバが出ていると外壁を雨や紫外線から保護でき、室内への日射も軽減します。
窓・サッシの種類
窓枠がアルミニウム製のサッシです。軽量で耐久性が高く安価ですが、熱を伝えやすいため結露しやすいのが欠点です。現在は断熱性能の低さから新築では減少傾向にあります。
窓枠が塩ビ樹脂(PVC)でできたサッシです。アルミの約1/1000の熱伝導率で断熱性能が非常に高く、結露を大幅に抑えられます。北海道では普及率90%以上で、寒冷地で特に重宝されます。
外側にアルミ(耐久性)、内側に樹脂(断熱性)を組み合わせたサッシです。両方のいいとこ取りで、現在の新築住宅で最も多く採用されています。コストパフォーマンスに優れた選択肢です。
窓枠が木製のサッシです。断熱性・意匠性ともに優れ、自然素材の温かみが魅力です。ただし定期的な塗装メンテナンスが必要で、価格も高めです。北欧住宅で多用されています。
| サッシ種類 | 断熱性 | 耐久性 | 結露 | コスト |
|---|---|---|---|---|
| アルミ | △ | ◎ | 起きやすい | 安い |
| アルミ樹脂複合 | ○ | ◎ | 起きにくい | 中程度 |
| オール樹脂 | ◎ | ○ | 非常に起きにくい | やや高い |
| 木製 | ◎ | △(要メンテ) | 非常に起きにくい | 高い |
2枚のガラスの間に空気やガスの層を設けたガラスです。単板ガラスの約2倍の断熱性能があります。間に「アルゴンガス」を封入するとさらに高断熱になります。
3枚のガラスで2層の中空層を持つ高断熱ガラスです。ペアガラスのさらに1.5〜2倍の断熱性能があり、北海道や東北など寒冷地で採用が増えています。重量が増すためサッシの強度が必要です。
ガラスの表面に特殊な金属膜をコーティングして、熱の放射を抑えるガラスです。「遮熱タイプ」は夏の日射熱をカットし、「断熱タイプ」は冬の室内の暖かさを逃がしにくくします。一般的には西面・南面に遮熱タイプ、北面・東面に断熱タイプを使い分けます。
引き違い窓:左右にスライドする最も一般的な窓。縦すべり出し窓:縦軸を中心に外に押し出す窓。風を室内に取り込みやすい。横すべり出し窓:下側が外に開く窓。雨が入りにくい。FIX窓(はめ殺し):開閉できない窓。気密性が最も高く、採光・眺望用。上げ下げ窓:上下にスライドする窓。洋風デザインに合う。
床材の種類
天然の木を1枚の板のまま加工した床材です。木の温もりや香りを楽しめ、経年変化で味わいが増していきます。「針葉樹(スギ・ヒノキ・パイン)」は柔らかく足触りが良い反面、傷つきやすく、「広葉樹(オーク・ウォールナット・チーク)」は硬くて傷に強い代わりに冬はやや冷たく感じます。
合板の上に薄い天然木や化粧シートを貼った床材で、新築住宅で最も多く使われています。「突板(つきいた)タイプ」は天然木を約0.2〜0.6mm薄くスライスしたもの、「シートタイプ」は木目を印刷したシートを貼ったものです。
塩化ビニル製のシート状床材で、主にトイレ・洗面室・キッチンなどの水回りに使用されます。防水性が高くお手入れが簡単で、費用も安価です。木目調・タイル調などデザインも豊富です。
塩化ビニル製のタイル型床材です。クッションフロアより硬くて高級感があり、店舗でも使われる品質です。1枚ずつ貼るため、部分的な交換が可能です。
い草(またはポリプロピレン製の人工い草)で表面を編んだ日本伝統の床材です。近年は「半畳たたみ」を正方形に敷いたモダンな和室や、フチなしの「琉球畳風」が人気です。
磁器質タイルやせっ器質タイルを床に貼る仕上げです。玄関・土間・テラスで多用されます。汚れに強く掃除しやすいですが、冬は冷たく、硬いため食器を落とすと割れやすいです。
| 床材 | 質感 | 耐水性 | メンテ | コスト | 床暖房 |
|---|---|---|---|---|---|
| 無垢(針葉樹) | ◎ 温かい | △ | 年1回ワックスなど | ★★★ | △ |
| 無垢(広葉樹) | ○ | ○ | 年1回ワックスなど | ★★★ | ○ |
| 複合(突板) | ○ | ○ | 簡単 | ★★☆ | ◎ |
| 複合(シート) | △ | ○ | 非常に簡単 | ★☆☆ | ◎ |
| クッションフロア | △ | ◎ | 非常に簡単 | ★☆☆ | △ |
| タイル | △ 冷たい | ◎ | 簡単 | ★★☆ | ◎ |
内装・仕上げ
壁と床の接合部に取り付ける細長い板状の部材です。壁の下端を掃除機や足のぶつかりから保護し、壁と床の隙間を隠す役割があります。素材は木製・樹脂製・アルミ製があり、高さは40mm〜100mm。「入巾木」は壁面に埋め込むタイプでスッキリした見た目になります。
天井と壁の接合部に取り付ける細い部材です。巾木の天井版のようなもので、天井と壁の隙間を隠します。最近はスッキリした見た目を好み、廻り縁をつけない「突きつけ」仕上げも増えています。
壁や天井に貼る仕上げ材の総称で、「ビニールクロス」が最も一般的です。1,000種類以上から選べ、量産品(スタンダード品)と1000番クロス(ハイグレード品)があります。アクセントクロスとして1面だけ色や柄を変える手法が人気です。
壁に素材を塗って仕上げる方法です。「珪藻土(けいそうど)」は調湿・消臭効果があり、「漆喰(しっくい)」は抗菌・防カビ性に優れます。職人の手作業ため費用は高めですが、自然素材ならではの質感と快適さが魅力です。
屋根の傾斜(勾配)に沿って斜めに仕上げた天井のことです。平天井に比べて開放感が大きく、空間を広く感じさせます。2階やロフトのある住宅で多く採用されます。
壁の厚みを利用して作るくぼみ(飾り棚)のことです。玄関やリビングの壁に小物や写真を飾るスペースとして人気があります。壁の構造(耐力壁でないこと)を確認する必要があります。
天井の中央部分を一段高く仕上げた天井です。空間に奥行きと高級感が生まれます。間接照明と組み合わせると、ホテルのようなラグジュアリーな雰囲気を演出できます。
壁や天井に木板を張る仕上げ方法です。レッドシダーやスギなどの天然木を使い、空間に木の温もりをプラスします。勾配天井やアクセントウォールに使うとデザイン性が高まります。
壁の角を直角ではなく曲線(アール)に仕上げた壁のことです。柔らかい印象を与え、小さな子どもがぶつかっても安全です。玄関やリビングのアクセントとして採用されます。
住宅設備・換気
2003年の建築基準法改正で新築住宅に設置が義務付けられた換気設備です。2時間に1回、家全体の空気が入れ替わるように設計されています。第1種(給気・排気ともに機械)、第2種(給気が機械)、第3種(排気が機械)の3種類があり、一般住宅では第1種か第3種が主流です。
排気する室内の空気から熱と湿度を回収し、給気する新鮮な外気に移す換気方式です。冬に暖かい空気を捨てずに済むため、冷暖房費の節約になります。第1種換気で使われます。
床下に温水パイプやヒーターを設置して床から暖める暖房システムです。「温水式」はランニングコストが安く長時間使用向き、「電気式」は設置コストが安く部分的な使用向きです。
空気中の熱を利用してお湯を沸かすヒートポンプ式給湯器です。電気代が安い夜間にお湯を作り貯めておくため、ガス給湯器に比べランニングコストが約1/3〜1/4になります。オール電化住宅の標準設備です。
年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロ以下にすることを目指した住宅です。高断熱(UA値0.6以下)+省エネ設備+太陽光発電の3つを組み合わせます。国の補助金制度の対象になることが多いです。
家庭のエネルギー使用量をモニターで「見える化」し、電力の使い過ぎをコントロールするシステムです。太陽光発電や蓄電池と連携させると、さらに効率的なエネルギー管理が可能です。
外構・エクステリア
建物の外まわり全体の工事を指す総称です。門・塀・フェンス・カーポート・アプローチ・庭・植栽・照明など、敷地内の建物以外のすべてが含まれます。外構費用は建物本体価格の10〜15%が目安とされています。
モルタルやコンクリートに砂利や天然石を混ぜて塗り、表面が半乾きのうちに水で洗い流して石の表面を露出させる仕上げ方法です。玄関アプローチやポーチ、駐車場に使われます。滑り止め効果があり、和モダンなデザインで人気です。
道路(門)から玄関までの通路のことです。タイル・石貼り・レンガ・洗い出し・枕木などさまざまな素材で仕上げます。家の顔となる部分で、来客の第一印象を左右します。
柱と屋根だけで構成された簡易的な駐車スペースです。ガレージ(壁あり)に比べ費用が抑えられ、開放的です。ポリカーボネートやアルミ製の屋根が一般的で、1台用で約15〜40万円が相場です。
地面にコンクリートを打設して平らに仕上げる舗装方法です。駐車場やアプローチで最も一般的です。表面を刷毛引き仕上げにすると滑り止めになります。「目地(めじ)」を入れてひび割れを防ぎます。
オープン外構:塀やフェンスをほとんど設けない開放的なスタイル。費用を抑えられるが防犯性はやや低い。クローズ外構:塀やフェンスで敷地を囲むプライバシー重視のスタイル。費用が高め。セミクローズ外構:必要な部分だけ目隠しする中間的なスタイル。近年最も人気。
高低差のある土地で、土が崩れないように支えるコンクリートや石積みの壁です。高さ2m以上の擁壁は建築確認が必要です。既存の擁壁がある土地を購入する際は、擁壁の種類と状態の確認が重要です。
庭やアプローチに植える樹木や草花のことです。「シンボルツリー」は家の象徴となる木で、アオダモ・シマトネリコ・オリーブなどが人気。落葉樹は冬に日差しを取り込め、常緑樹は1年中目隠しになります。
コンクリートブロックを互いにかみ合わせて敷き詰める舗装方法です。透水性があり水たまりができにくいのが特徴。公園や歩道でよく見られますが、住宅のアプローチや駐車場にも使われます。
隣地との境界に設置するブロック塀やフェンスです。「どちらの敷地に設置するか」「費用を折半するか」は隣地の方との取り決めが重要です。ブロック塀の高さは2.2m以下(建築基準法)に規制されています。
間取り・設計用語
Living(リビング=居間)、Dining(ダイニング=食事室)、Kitchen(キッチン=台所)を一体にした空間のことです。「4LDK」は独立した部屋が4つ+LDKという意味です。最近は仕切りのない大空間LDKが人気です。
靴のまま使えるコンクリートやタイル仕上げのスペースです。玄関を広げた「玄関土間」や、リビングの一角に設ける「土間リビング」など、趣味や収納のスペースとして注目されています。自転車やアウトドア用品の保管に便利です。
1つの空間の中に半階ずつずらした床を設ける設計手法です。壁で仕切らずに空間を緩やかに区切れるため、開放感を保ちながらもメリハリのある間取りが実現します。床下を収納に活用できるのもメリットです。
天井と屋根の間に作る小屋裏スペースです。建築基準法では「天井高1.4m以下」かつ「直下の階の面積の1/2以下」であれば床面積に算入されません。収納や子どもの遊び場として活用できます。
人が中に入って歩ける広さの収納スペースです。2〜3畳が一般的で、ハンガーパイプと棚板を組み合わせて使います。寝室の横に設けるケースが多いです。通り抜けられるタイプは「WTC(ウォークスルークローゼット)」と呼びます。
靴のまま入れる玄関横の収納スペースです。靴だけでなくベビーカー、アウトドア用品、ゴルフバッグなどもまとめて収納できます。「シューズクローク(SC)」とも呼ばれます。
キッチンの近くに設ける食品庫・収納スペースです。食料品のストック、調理家電、ゴミ箱などをキッチンからすっきり隠せます。1〜2畳のスペースが一般的です。
敷地面積に対して建物を建てられる面積の割合です。建蔽率60%の100㎡の土地なら、建築面積は最大60㎡まで。用途地域によって30〜80%の範囲で決められています。
敷地面積に対する延べ床面積の割合です。容積率200%の100㎡の土地なら、延べ床面積は最大200㎡まで。つまり2階建てなら各階100㎡ずつ建てられる計算になります。
建築基準法で幅4m以上が必要な道路に面した土地で、道路の中心線から2m後退して建物を建てることです。セットバック部分は自分の敷地でも建物や塀を建てられず、敷地面積にも算入されません。
家の中での人の移動経路のことです。「家事動線」はキッチン→洗面→物干しの流れ、「生活動線」は日常の移動経路を指します。動線が短く交差しない間取りが暮らしやすい家の基本です。
契約・お金・法規
同じ条件で複数の住宅会社に見積もりを依頼することです。価格の相場感をつかみ、各社の特徴を比較するために重要です。3社程度に依頼するのが一般的です。
本体工事費:建物そのものの建築費用(総費用の約70〜75%)。付帯工事費:地盤改良・外構・水道引込みなど建物以外の工事費(約15〜20%)。諸費用:登記費用・ローン手数料・火災保険料など(約5〜10%)。「坪単価◯万円」は本体工事費のみの場合が多いので注意が必要です。
建物の建築費用を延べ床面積(坪数)で割った1坪あたりの費用です。同じハウスメーカーでも計算基準が異なることがあるため、各社の坪単価を単純に比較するのは注意が必要です。必ず「何が含まれているか」を確認しましょう。
建物が建築基準法に適合しているか、着工前に審査を受ける手続きです。設計図書を提出し、「確認済証」が交付されないと工事を始められません。費用は建物の規模で異なり、一般住宅で約5〜20万円です。
住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する最長35年間全期間固定金利の住宅ローンです。金利が変わらないため返済計画が立てやすいのが最大のメリット。「フラット35S」は省エネ性能等が高い住宅で金利が一定期間引き下げられます。
住宅ローンは建物完成後に実行されますが、建築中にも「土地代」「着工金」「中間金」の支払いが発生します。この間の資金を一時的に借りるのがつなぎ融資です。住宅ローンとは別に利息がかかるため、事前に総コストを把握しておきましょう。
都市計画法で定められた土地の使い方のルールです。「第一種低層住居専用地域」は閑静な住宅街、「商業地域」はビルや商業施設が建てられるなど、全13種類あります。用途地域によって建蔽率・容積率・高さ制限が決まるため、土地選びの際に必ず確認しましょう。
原則として新たな建物の建築が制限されている区域です。土地は安い傾向がありますが、建築許可が必要で、住宅を建てられない場合もあります。土地購入前に必ず確認してください。
建築中に住宅会社が倒産した場合に、別の会社が引き継いで工事を完了させるための保証制度です。中小の工務店で建てる場合は加入しているか確認すると安心です。
新築住宅の「構造耐力上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」の瑕疵(欠陥)について、引渡しから10年間、無償で補修する義務を担保する保険です。法律で加入が義務付けられており、万が一施工会社が倒産しても保険金で修繕できます。
現場・工事中の用語
工事を始める前に、その土地の神様に安全を祈願する儀式です。費用は初穂料(神主さんへのお礼)が3〜5万円、準備費用を含め合計5〜10万円程度。最近は行わない方も増えています。
建物の骨組みが完成し、屋根の一番上の部材(棟木)を取り付ける工程です。木造在来工法では1日で一気に骨組みを立ち上げる日のことで、「建て方」とも呼びます。上棟式は職人さんをもてなすお祝いの儀式ですが、近年は省略するケースも多いです。
基礎工事の前に、建物の正確な位置と高さを出すために行う作業です。敷地に杭と板を設置し、水糸(みずいと)を張って基準線を示します。建物の正確さはこの作業の精度にかかっています。
建物の外周に組む作業用の仮設構造物です。外壁工事や屋根工事を安全に行うために必要です。費用は約15〜25万円程度で、外壁塗装のメンテナンス時にもその都度必要になります。
工事中に完成した部分や周囲を汚れや傷から守るためにシートやテープで覆うことです。コンクリートの養生(散水して乾燥を防ぐ)や、床のフローリングを保護する養生などがあります。
大工さんが現場で木材を加工して取り付ける工事のことです。棚・カウンター・収納・巾木・廻り縁・窓枠などが含まれます。既製品にはないオリジナルの「造作家具」は注文住宅の醍醐味の一つです。
シロアリの被害を防ぐために、土台や柱の下部に薬剤を塗布する処理です。建築基準法で地面から1m以内の木部に防蟻処理が義務付けられています。薬剤の効果は約5年のため、定期的な再処理が推奨されます。
中間検査:建物の骨組みが完成した段階で、構造が図面通りかを検査機関がチェックします。完了検査:建物が完成した段階で、建築基準法に適合しているか最終チェックします。合格すると「検査済証」が交付され、これがないと住宅ローンの実行や火災保険の加入に支障が出る場合があります。
建物の工事が完了し、施主(お客様)に鍵を渡す最終工程です。引渡し前に「施主検査(内覧会)」を行い、傷や不具合をチェックします。気になる点はすべて記録し、修繕完了を確認してから引渡しを受けましょう。
引渡し前に施主(建て主)が建物の仕上がりをチェックする検査です。壁紙の剥がれ・床の傷・ドアの開閉・水まわりの動作などを確認します。マスキングテープを持参して気になる箇所に貼っておくとスムーズです。
