家づくりは何から始める?8社比較した施主の後悔しない順番【展示場は最後】

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家づくりは「展示場から始める」と後悔する。8社を実際に回った施主として、これだけははっきり言えます。先に動くべきことは予算の把握とメーカーの絞り込みで、展示場はその後です。注文住宅で家づくりを始めるときにやるべきことを、順番と理由をセットでまとめました。

目次

家づくりは何から始めるべき?

結論として、最初にやるべきことは「総予算の把握」と「家族の優先順位の整理」の2つです。

展示場に真っ先に行くのは、実はリスクが高い。モデルハウスは最高仕様で建てられており、坪単価60万円台の予算で来た人が、気づけば坪単価100万円超の提案を聞かされている、というのは珍しくない光景です。

「いい家だったね」という感想だけが残り、その後の比較が全部その基準でずれていく。8社を回った私が最初に後悔したのも、この順番の間違いでした。

やることを大きく3段階に分けると、こうなります。

段階やること目的
1.準備予算の把握・優先順位の整理軸をつくる
2.比較メーカーの絞り込み・情報収集選択肢を減らす
3.行動展示場見学・相見積もり確認と決定

この順番で進めると、展示場に行ったとき「この会社は自分たちには合わない」という判断が明確にできます。逆に言うと、1と2を飛ばして展示場に行くと、判断軸がないまま営業担当のペースに乗ることになります。

STEP 1. 総予算を先に決める

家づくりを始める前に、「いくら使えるか」を夫婦で決めておくことが最初の一手です。

よくある失敗は、「建物本体の価格」だけを予算と思ってしまうこと。実際には、以下のような費用が上乗せされます。

費用の種類目安内容
本体工事費建物費用の約75〜80%建物の基本構造・内外装
付帯工事費本体の約10〜20%地盤改良・外構・給排水引き込みなど
諸費用建物費用の約5〜10%登記費用・ローン手数料・火災保険など
土地代エリアによって大きく異なる別途計上が必要

たとえば「建物4,000万円」の見積もりが出ても、付帯工事と諸費用で500〜800万円が追加になることがあります。土地が別なら、さらに上乗せです。

【知っておきたいポイント】 「坪単価」はあくまでも建物本体の目安であり、付帯工事・外構・諸費用は含まれません。カタログの坪単価だけで予算を組むと、実際の総額が大幅にずれます。最初から「総額いくらまで出せるか」で考えることが大切です。

住宅ローンの借入可能額は年収の7〜8倍が一般的な上限ですが、無理なく返せる金額は年収の5〜6倍以内を目安にする人が多いです。展示場や営業担当に相談する前に、家族だけで「総額の上限」を決めておきましょう。

STEP 2. 家族の「優先順位」を言語化する

予算の次にやることは、家づくりで何を重視するかの優先順位を家族間で言語化することです。これをやっておかないと、展示場で「どこもよく見えてしまう」状態になります。

主な検討軸は以下のとおりです。

検討軸
構造・耐震鉄骨か木造か。耐震等級3が必要か
断熱・気密寒冷地・電気代を重視するか
デザインモダン・ナチュラル・シンプルなど
設計の自由度間取りをゼロから決めたいか
価格帯坪単価の上限をどこに置くか
アフターサービス長期保証・点検体制を重視するか
会社の規模全国展開の大手か、地域密着の工務店か

大切なのは、「1位と2位を決めること」です。 すべてを重視しようとすると、すべてにおいて中途半端な選択になります。

たとえば「断熱性能が最優先で、次に設計の自由度」と決めておけば、断熱に強い一条工務店を必ずリストに入れて比較できます。「デザインと耐震が最優先」なら、積水ハウスや住友林業が候補に上がりやすい。優先順位が決まっていると、比較の時間が大幅に短くなります。

【編集部の見解】 私が8社を回ったとき、「全部よく見えてしまって選べない」という時期が2か月ほど続きました。抜け出せたのは、妻と「断熱と設計の自由度だけで絞る」と決めたとき。逆に言うと、それまでの展示場見学の大半は、判断軸がなかったせいで効率が悪かった。優先順位を決めてから動けばよかった、というのが正直な反省です。

STEP 3. ハウスメーカー・工務店の違いを把握する

展示場に行く前に、「建築会社にはどんな種類があるか」を頭に入れておくと、見学が格段に効率よくなります。

主な建築会社の種類と特徴は以下のとおりです。

種類特徴向いている人
大手ハウスメーカー規格商品・全国保証・品質安定ブランド・保証・安定感を重視する人
中堅・地域ハウスメーカー大手より価格が抑えめ。設計の柔軟性ありコスパと設計自由度のバランスを取りたい人
工務店フルオーダー対応。担当者との距離が近い完全自由設計にこだわりたい人
ビルダーローコストで規格住宅を量産とにかく価格を抑えたい人

詳しい比較はハウスメーカー・工務店・ビルダーの違いとは?特徴と選び方をわかりやすく解説でも整理しています。

大手ハウスメーカーに絞るのか、工務店も候補に入れるのか。この方針を先に決めておくだけで、展示場に行くべき場所が絞り込まれます。

STEP 4. カタログ・情報収集で候補を3〜5社に絞る

展示場に行く前に、各社のカタログや公式サイトで情報収集し、候補をある程度絞ることを強くすすめます。

展示場に行くと、その場で営業担当がついてアポを取られます。10社に訪問すれば10社から連絡が来る状態になり、比較どころか追われる形になります。事前に3〜5社に絞り、「この会社を確認しに行く」という目的を持って行く方が、商談の主導権を持ちやすい。

【知っておきたいポイント】 大手ハウスメーカーの主な選択肢は積水ハウス・住友林業・ダイワハウス・ヘーベルハウス・パナソニックホームズ・三井ホーム・積水化学工業(セキスイハイム)・旭化成ホームズ(ヘーベルハウス)の8社前後です。それぞれ構造・性能・価格帯に大きな差があります。

各社のカタログ請求や公式サイトでの下調べを済ませてから展示場に行くと、「この会社はカタログと実物が違う」「価格帯が思ったより高い」など、具体的な比較ができるようになります。

ハウスメーカー相性診断(無料・約2分)を使うと、予算・優先順位・構造の条件から候補メーカーを絞り込めます。展示場に行く前のスクリーニングとして使いやすいです。

STEP 5. 展示場見学(ここでようやく行く)

STEP 1〜4が終わってから、候補メーカーの展示場に絞って見学するのが正しい順番です。

多くの情報サイトが「まず展示場に行こう」と言いますが、これは一括見積もりサイトやポータルサイトにとって来場者数が増えることが利益につながるためです。施主の立場から見ると、判断軸がない段階で展示場に行くことにメリットはほとんどありません。

展示場で確認すべき項目は以下のとおりです。

確認項目チェックの視点
構造・性能断熱材・窓の仕様・耐震の説明が具体的か
標準仕様とオプション展示品がどこまで標準か確認する
担当者の質質問に正直に答えるか。押しつけが強くないか
坪単価の目安自分の予算帯で建てられるか感触をつかむ
保証・アフター定期点検の頻度・内容・有償無償の区分

【注意】 モデルハウスはオプション仕様が多く含まれています。「展示場で見たあの設備をつけたい」と積み上げていくと、標準仕様より大幅に価格が上がります。展示場で気に入ったものは「これは標準ですか、オプションですか」と必ず確認してください。

STEP 6. 相見積もりで総額を比較する

候補が2〜3社に絞れたら、同じ条件で相見積もりを取ることが次のステップです。

見積もりを比較するときに注意したいのは、各社で「見積もりに何が含まれているか」がばらばらであること。たとえばA社は付帯工事込み、B社は建物本体だけ、という見積もりを並べても、正しく比較できません。

最低限、以下の項目が含まれているかを確認してから比較します。

  • 建物本体工事費
  • 付帯工事費(地盤改良・外構・電気引き込みなど)
  • 設計・監理費
  • 諸費用(登記・ローン手数料・火災保険)

相見積もりは、価格競争のためだけでなく、担当者の対応力を確認する場でもあります。 こちらの質問に対して丁寧に、かつ正直に回答してくれる担当者かどうかは、その後の設計打ち合わせにも直結します。

ハウスメーカー比較ガイド(16社)では、主要メーカーの特徴・坪単価・向いている人をまとめています。相見積もりを取る前の整理にお使いください。

家づくり全体のスケジュール感

注文住宅を建てようと決めてから実際に住み始めるまで、土地なしの場合は一般的に1年半〜2年ほどかかります。

段階期間の目安
準備・情報収集1〜3か月
展示場・相見積もり2〜4か月
メーカー決定・土地探し2〜6か月(土地が見つかるまでによる)
設計打ち合わせ3〜6か月
着工〜竣工4〜8か月

「もっと早く進めたい」という場合でも、情報収集と優先順位の整理を省くと、後から「こんなメーカーがあったのか」「こんな設備をつけておけばよかった」という後悔が出やすくなります。前半の準備に時間をかけるほど、後半の打ち合わせがスムーズになります。

【編集部の見解】 私のケースでは、展示場巡りを始めてから積水ハウスに決めるまで約6か月、その後の設計打ち合わせと着工・竣工まで約1年でした。準備段階で優先順位を整理していたので、展示場見学は8社で合計10回ほど。「全部回らないといけない」という義務感を捨てて、絞ってから動いたのは正解だったと思っています。

まとめ

家づくりを始めるときの順番です。

  1. 総予算を先に決める ── 本体+付帯工事+諸費用+土地の総額で考える
  2. 家族の優先順位を言語化する ── 1位と2位だけ決めれば十分
  3. 建築会社の種類を把握する ── 大手・中堅・工務店の違いを理解する
  4. カタログ・情報収集で3〜5社に絞る ── 展示場は絞ってから行く
  5. 展示場見学 ── 候補メーカーだけに絞って確認する
  6. 相見積もりで総額比較 ── 含まれる費用の範囲を揃えて比較する

どの段階でもメーカーが絞りきれなければ、ハウスメーカー相性診断(無料)で整理するのが手軽です。予算・構造・優先順位を入力するだけで、候補メーカーとの相性を確認できます。

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よくある質問(FAQ)

Q. 家づくりは何から始めればいい?

最初にやるべきことは「総予算の把握」と「家族の優先順位の整理」の2つです。展示場に行くのはその後で問題ありません。軸が決まっていないまま展示場に行くと、営業担当のペースに乗りやすくなります。

Q. 住宅展示場はいつ行けばいい?

メーカーの候補を3〜5社程度に絞ってから行くのがおすすめです。判断軸がない状態で全部回ると、比較ができないまま時間と体力だけが消耗します。カタログや相性診断で事前に絞り込んでから、確認のために行くと効率的です。

Q. 注文住宅はいくらから建てられる?

大手ハウスメーカーを使う場合、建物本体の目安は坪単価70〜100万円以上が一般的です。付帯工事・諸費用・土地代を含めた総額は、30〜40坪の家で5,000万円〜を見込む人が多い傾向にあります。ローコストメーカーや工務店では坪単価50〜70万円台も選択肢になります。最初は「総額いくらまで出せるか」を決めてから、建物にかけられる予算を逆算するとよいです。

Q. 家づくりにどのくらいの期間がかかる?

土地なしの場合、準備から竣工・入居まで一般的に1年半〜2年が目安です。土地探しに時間がかかるケースや、設計の打ち合わせが長引くケースでは2年以上になることもあります。引越し時期が決まっている場合は、逆算して早めに動き始めるとよいでしょう。

Q. ハウスメーカーと工務店、どちらがいい?

どちらが優れているということはなく、優先するものによって変わります。大手ハウスメーカーは品質の安定・全国保証・アフターサービスが強みで、工務店はフルオーダーの自由度と担当者との距離の近さが強みです。「まず何を重視するか」を家族で決めてから比較すると、どちらが向いているかが見えやすくなります。

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この記事を書いた人

2024年から大手8社を巡り、100時間以上の比較を経て積水ハウス(シャーウッド)を選んだ一人の施主。2026年5月に千葉県で完成。家づくりのリアルをTikTokと当サイトで発信しています。

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