積水ハウスと住友林業は、大手ハウスメーカーの中でも「デザイン・設計力が高い2社」として並んで比較されることが多い組み合わせです。価格帯が近く、どちらも提案力が高いため、最後まで迷う人が少なくありません。
この記事を書いているわたし自身、大手8社を比較して最後の2社に残ったのが積水ハウスと住友林業でした。両社のモデルハウスを訪問し、見積もりも取得して、本当に最後まで迷いました。
その経験をもとに、2社の違いと決め手になった点を整理します。「どちらが自分に合うか」を判断する材料として読んでみてください。
この記事について この記事は、積水ハウス(シャーウッド)で2026年5月に竣工した編集長の実体験と、各社の公開情報をもとに編集しています。価格・仕様は時期・地域・仕様によって変わるため、最終的な金額は各社の見積もりで確認してください。
積水ハウスと住友林業、2社の基本情報
まず2社の立ち位置を整理します。
| 項目 | 積水ハウス | 住友林業 |
|---|---|---|
| 構造の主軸 | 鉄骨造・木造(シャーウッド) | 木造(ビッグフレーム構法) |
| 坪単価の目安(本体工事) | 約125万〜175万円 | 約100万〜135万円 |
| 強みのポイント | 設計力・アフターサービス・商品ラインの幅 | 木のデザイン・BF構法の開放感・内装 |
| 構造・防水保証(初期) | 30年 | 30年(防水は20年) |
| 延長保証 | 点検・メンテ条件付きで継続 | 最長60年まで延長可 |
| 展開エリア | 全国 | 全国 |
坪単価はあくまで目安です。付帯工事・外構・諸費用が加わると総額は大きく変わります。この点は2社とも同じで、「見積もりが出るまで正確な総額は分からない」という性質があります。
構造の違い:何が違うのか
2社の最大の違いは構造です。
積水ハウスは鉄骨と木造を両方持っている
積水ハウスは鉄骨系(イズロイエ・イズステージ)と木造系(シャーウッド)の両方を展開しています。どちらを選ぶかで、設計の方向性がかなり変わります。
鉄骨は大空間・大開口に強く、外壁のダインコンクリートを使った重厚感のある外観が特徴です。木造のシャーウッドは、木の構造を生かした温かみのあるデザインで、自然素材に関心がある人にも選ばれます。
まず「鉄骨か木造か」を決めてから、商品を絞り込むイメージで進めるとスムーズです。
住友林業はビッグフレーム構法(BF構法)一本
住友林業のBF構法は、木造でありながら大断面の柱・梁を使い、広い開口部や大空間を実現する構法です。木の暖かみを持ちながら、設計の自由度を高めることを目的に開発されました。
木造一本に絞っているぶん、「木の家をつくる」というコンセプトが一貫しています。木材の調達から建材・家具まで自社グループで提案できる点も強みです。
編集長コメント 住友林業のモデルハウスは2棟ほど見学しました。BF構法による大開口・大空間の提案は魅力的でした。広い土地で大きく開いた住まいをつくるなら、その強みを最大限に発揮できる工法だと感じます。一方で、わが家の土地は区画整理された一般的な広さだったので、そのポテンシャルをどこまで生かし切れるかは、正直、少し考えました。
価格帯の比較
「どちらが安いか」は、一概には言えません。
坪単価の入口だけ見れば、住友林業(約100万〜135万円)のほうが積水ハウス(約125万〜175万円)より低い水準から始まります。ただ、仕様・グレードを上げていくと差は縮まります。
見積もりを比べるときに意識したいのは次の点です。
| 費用項目 | 注意点 |
|---|---|
| 本体工事費 | 坪単価×延床面積が基本。間取りの複雑さで変わる |
| 付帯工事費 | 地盤改良・電気・給排水など。本体の1〜2割が目安 |
| 外構費 | 門・駐車場・庭など。100万〜300万円以上かかることも |
| 諸費用 | 登記・ローン手数料・保険など。総額の5〜10%前後 |
「坪単価が安い=総額が安い」とはならない点に注意してください。
編集長コメント わが家の場合、積水ハウスと住友林業の見積もりには約300万円の差があり、住友林業のほうが安かったです。SNSで事前に調べていた価格帯のイメージとも大きくずれておらず、「やはりこのくらいか」という受け止めでした。価格だけを見れば住友林業の魅力は大きかった。それでも最終的には、その差額を上回る価値が積水ハウス側にあると判断しました。
価格についての注意 坪単価・価格帯は、建築時期・地域・商品・延床面積・仕様・付帯工事・外構・諸費用によって変わります。この記事の数値は比較時の参考目安です。最終的な金額は各社の見積もりで確認してください。
デザインの違い:雰囲気はどう違うか
2社はどちらも「デザインが良い」と評価されますが、方向性はかなり異なります。
積水ハウス:モダン・都市的・素材の幅が広い
積水ハウスは、外壁のダインコンクリートを使った重厚なモダン外観が強みです。インテリアもシンプルモダンからナチュラルまで対応できる設計力があり、「建物としての完成度」を重視する人が選ぶ傾向があります。
住友林業:木の温かみ・自然素材・一貫した木質感
住友林業は、「木の家」としての一体感が際立ちます。フローリング・建材から家具まで木材グループで提案できるため、内装全体をトータルコーディネートしやすい。木の香りや質感を大切にしたい人には、モデルハウスを見た段階で「ここにしたい」と感じる人が多い印象です。
編集長コメント 住友林業のモデルハウスで特に印象に残ったのは、シーサンドコートという塗り壁の美しさと、木の素材感を生かした空間づくりです。2棟見学しましたが、どちらもナチュラルで上質な素材提案が一貫していました。木質感の仕上がりは、他社のモデルハウスと比べても一段違う存在感がありました。
保証・アフターサービスの比較
| 項目 | 積水ハウス | 住友林業 |
|---|---|---|
| 構造躯体の初期保証 | 30年 | 30年 |
| 防水の初期保証 | 30年 | 20年 |
| 延長保証の仕組み | 点検・メンテナンス条件付きで継続 | 点検・メンテナンス条件付きで最長60年 |
| 定期点検の頻度 | 2年・5年・10年・30年 | 1年・2年・5年・10年・20年・30年 |
保証の比較は数字だけで判断しないのが重要です。定期点検の頻度、有償メンテナンスの内容と費用、延長保証の条件、これらを合わせて確認することをおすすめします。展示場や打ち合わせで、具体的なメンテナンス費用の目安まで聞いておくと判断しやすくなります。
担当者の違い:最終的な決め手になる
構造・デザイン・価格が拮抗しているとき、最後の判断を分けるのは担当者の質です。
住友林業も積水ハウスも、担当者によって打ち合わせの質は大きく変わります。良い担当者と出会えるかどうかは、家づくりの満足度に直結します。
編集長コメント 住友林業の営業・設計担当はどちらも非常に丁寧で、悪い印象はまったくありませんでした。北側の眺望を生かす2階リビングや、視線の抜けを生かした階段など、自分一人なら響いた提案もありました。ただ、妻の希望や当時2歳の子どもの安全性、買い物後の荷物動線まで考えると、家族全員の暮らしに当てはめるには迷う部分も出てきました。
最終的に積水ハウスを選んだのは2つの理由からです。1つは施工管理への安心感。もう1つは担当者の姿勢です。積水ハウスの営業担当は、設備追加の増額・仕様変更の減額・地盤改良など未確定要素への予備費まで、予算を具体的に整理してくれました。そして担当のチーフアーキテクトが、土地の読み方・近隣との窓の関係・日射まで踏まえた提案をしてくれました。8社の提案を見たなかで、想定外ではあるものの、きちんと理由のある提案をしてくれた数少ない設計者でした。単に商品を勧めるのではなく、契約後も一緒に進める姿勢が伝わってきたことが、最終的な決め手になりました。
積水ハウスと住友林業、どちらに向いているか
2社の違いをまとめると、次のように整理できます。
積水ハウスが合いやすい人
- 鉄骨・木造の両方から構造を選びたい
- モダンな外観・設計の自由度を重視する
- 施工管理の安心感・アフターサービスを最優先にしたい
- 担当者の提案力・予算管理の具体性を重視する
住友林業が合いやすい人
- 木の家・自然素材へのこだわりが強い
- BF構法の大空間・大開口のある間取りを実現したい
- 内装・素材のトータルコーディネートを重視する
- 坪単価の入口を積水ハウスより抑えたい
どちらが「良い・悪い」ではなく、「自分が家に何を求めるか」で変わります。迷ったときは、モデルハウスを実際に見ることと、同条件での見積もりを両社に依頼することが先決です。
迷っているときの次のステップ
- 両社の展示場・モデルハウスを見る 目で見ると方向性がかなり絞れます。どちらの雰囲気が自分に合うか、体感することが一番です。
- 同じ条件で両社に見積もりを依頼する 延床面積・設備グレードをそろえて比較しないと、価格差の判断ができません。
- 価格差が出たとき、何に差があるかを確認する 価格が安い・高いだけでなく、その差が何によるものかを担当者に説明してもらってください。
積水ハウスについては、実際の施工例を見学できる機会も用意しています。気になる方は以下からどうぞ。 → わが家見学(千葉・実邸)
まだどのメーカーが自分に合うか整理できていない場合は、まず相性診断で方向性を確認してみてください。 → ハウスメーカー相性診断(無料・約2分)
よくある質問
Q. 積水ハウスと住友林業はどちらが安いですか? 坪単価の入口は住友林業のほうが低めです。ただし仕様・グレードを上げると差は縮まります。付帯工事・外構・諸費用を含めた総額で比較するのが正確で、同条件の見積もりを両社から取って判断してください。わが家の場合は、同条件で約300万円の差がありました。
Q. 木造で検討するなら積水ハウスと住友林業どちらがいいですか? 木の家・自然素材へのこだわりが強いなら住友林業のBF構法、設計の自由度や保証・施工管理の安心感を重視するなら積水ハウスのシャーウッドが選択肢になります。どちらも木造として十分な耐震性を持つため、最後は担当者の提案力とデザインの好みで決まることが多いです。
Q. 積水ハウスと住友林業の保証はどちらが手厚いですか? 構造躯体はどちらも30年保証が基本です。住友林業は最長60年まで延長できる仕組みがあります。保証年数だけでなく、定期点検の内容・頻度・有償メンテナンスの費用感を合わせて確認してください。
Q. 最終的に積水ハウスを選んだ決め手は何でしたか? 住友林業の見積もりは積水ハウスより約300万円安く、最後まで迷いました。それでも積水ハウスを選んだ理由は、担当者の提案力と施工管理への安心感です。営業担当が予算を具体的に整理してくれたこと、チーフアーキテクトが土地・日射・近隣との窓の関係まで踏まえた提案をしてくれたことが決め手になりました。
Q. 担当者によって打ち合わせの質は変わりますか? 大手2社とも、担当者によって大きく変わります。良い担当者と出会えるかどうかは、最終的な満足度に直結します。複数の担当者と話す機会を作るか、信頼できる担当者の紹介を受けることも有効な選択肢です。 → 担当者の無料紹介はこちら

