積水ハウスで窓を決めるとき、最初に悩むのは「SAJサッシのままでいいのか」「大きい窓はどこに入れるべきか」という2点ではないでしょうか。この記事では、実際にシャーウッドで家を建てた施主の視点から、窓の種類・配置の考え方・外からの視線対策まで、打ち合わせで実際に判断したことをまとめます。
この記事について 積水ハウス(シャーウッド)で2026年に千葉で竣工した施主が執筆。大手8社の見積もり・設計打ち合わせを経て積水ハウスを選んだ実体験をもとにしています。
積水ハウスの窓・サッシ、何を標準で選べる?
標準はSAJサッシ(超高断熱アルミ樹脂複合サッシ)+Low-Eペアガラス(アルゴンガス入り)。断熱等級5に対応しており、一般的なアルミサッシよりは性能が高い。ただし、全棟同じ仕様ではなく、建物の構造・地域・プランによって選択肢が変わる点が積水ハウスの特徴でもあります。
SAJサッシとは何か
SAJサッシは積水ハウスが採用するオリジナルのアルミ樹脂複合サッシです。室外側がアルミ、室内側が樹脂になっており、一般的なアルミサッシよりも断熱性が高くなっています。積水ハウスが「大開口」として売りにしている幅3メートル級のハイサッシにも対応できる強度があり、デザインと性能を両立しやすい点が特徴です。
積水ハウスのサッシは大きく3つのグレードがあります。
| サッシ種類 | 構成 | 断熱性 | 主な用途・特徴 |
|---|---|---|---|
| AJサッシ | アルミ樹脂複合 | 標準 | ペアガラスのみ対応。旧来の標準仕様 |
| SAJサッシ | 超高断熱アルミ樹脂複合 | AJより高い | 現在の標準。ハイサッシ対応。断熱材をフレーム内に充填 |
| 樹脂サッシ | フルフレーム樹脂 | 最高 | 断熱性は最上位。大型サイズに制約が出る場合あり |
※地域や仕様により採用可否が異なります。詳細は担当者に確認してください。
ガラス構成の選択肢(ペア・トリプル・防犯ガラス)
標準のSAJサッシにはLow-Eペアガラス(アルゴンガス入り)が組み合わされます。これにオプションでトリプルガラスや防犯合わせガラスを選ぶことができます。
| ガラス種類 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|
| Low-Eペアガラス(標準) | 断熱・遮熱を両立。一般地では十分な性能 | 温暖地・コスト優先 |
| トリプルガラス | 3枚構成で断熱性が高い。窓際の冷気を抑えやすい | 大開口・寒冷地・床暖房なしのLDK |
| 防犯合わせガラス | 割れても飛散しにくい。外からこじ開けにくい | 1階・道路面・縁側まわり |
【知っておきたいポイント】 ガラスを変えるかどうかは「窓の大きさ」と「部屋の用途」で考えると整理しやすいです。大きい窓ほどガラス面からの熱損失が大きくなるため、リビングの大開口にトリプルを入れる判断は費用対効果が出やすいです。一方、収納まわりや廊下の小窓は標準のペアで十分なケースがほとんどです。
鉄骨とシャーウッド(木造)でサッシ仕様は違う?
鉄骨(イズシリーズ)とシャーウッド(木造)で、採用できるサッシの種類や大きさに差が出ることがあります。鉄骨は構造上、大開口のSAJサッシを取り入れやすい傾向がありますが、シャーウッドでも希望の大開口を実現できるケースは多いです。
【編集部の見解】 わが家はシャーウッド採用ですが、「木造だから窓を小さくしなければいけない」ということはありませんでした。実際の敷地・間取り・構造計画を踏まえて「希望する窓が無理なく成立するか」を設計士に確認したうえで進めています。木造か鉄骨かという材料名よりも、具体的な間取りを持って「この窓は入れられますか」と聞くのが一番確実です。
積水ハウスの窓の種類と選び方
窓は「サッシの性能」だけでなく、「窓の形状・開閉方式」によっても住み心地が変わります。形状を選ぶ段階で見ておきたいポイントをまとめます。
引違い窓・滑り出し窓・FIX窓・高窓の違い
| 種類 | 特徴 | 向いている場所 |
|---|---|---|
| 引違い窓 | 左右にスライドして開閉。大きく開けられる | リビング・テラス面 |
| 滑り出し窓(縦・横) | 外へ押し出して開く。気密性が高く通気もとりやすい | 寝室・浴室・子ども部屋 |
| FIX窓(はめ殺し) | 開閉しない。採光・眺望に特化 | 高窓・吹抜け・眺望重視の壁面 |
| 高窓(ハイサイドライト) | 壁の高い位置に設置。視線が入りにくく採光できる | 道路面・隣家に近い側 |
| 小窓(縦長・横長) | 通気と外観デザインを両立しやすい | 浴室・トイレ・廊下 |
通気口として使う窓の選び方
「通気のための窓」を考えるときは、対面する窓の位置と高さを合わせることで風が抜けやすくなります。同じフロアの対角に窓を配置するのが基本ですが、間取りの都合で難しい場合は、滑り出し窓を使うと風をつかまえやすくなります。
【知っておきたいポイント】 引違い窓は大きく開けられますが、網戸の構造上、半分しか開けられないタイプが多いです。通気効率を重視する場所には縦すべり出し窓や横すべり出し窓の方が、開口面積が小さくても風を取り込みやすいことがあります。打ち合わせで「通気のために開けたい」か「眺望・採光のために大きくしたい」かを担当者と整理しておくと、形状の選択がスムーズです。
大開口サッシ(SAJサッシ)はどこに入れるべき?
大開口は積水ハウスの設計の強みの一つですが、入れる場所を間違えると「開放感はあるが寒い」「外からの視線が気になる」という結果になります。
大開口を入れてよかったと感じやすいのは、次の条件が揃う場所です。
- 庭や緑など「見たい景色」がある方向
- ソファやダイニングなど日常的に過ごす場所から視線が抜ける位置
- 外からの視線を遮る外構・フェンス・植栽の計画と組み合わせられる場所
逆に、大きくしすぎると後悔しやすいのは、道路面・隣家の窓と向き合う位置・寝室の枕元側などです。
施主が選んだ窓の実例|LDK・寝室・水回り別
LDK:庭への視線を抜く北側配置と吹抜けの組み合わせ
【編集部の見解】 わが家は北側にリビングを配置しています。北側の庭を「リビングから眺める景色」として設計したため、北側に向けて視線が抜けるように窓を配置しました。また、南側の光をLDKに届けるために、幅約1メートルの吹抜けを設けています。直射日光が入る南側ではなく、北側庭への視線を主役にした設計です。
窓を考えるうえで、最終的に一番大事だと思ったのは「その窓から、普段何が見えるか」という点でした。窓の大きさよりも、毎日の生活の中で何を眺めているかで、住み心地はかなり変わります。
窓の大きさと配置を決めるとき、ソファの高さ・ダイニングからの視線・座ったときに庭が見えるかどうか、そして壁面を家具やテレビに使えるかどうかも同時に検討しました。大きな窓を入れれば開放感は出ますが、壁が減ることで家具の置き場所が限られます。この兼ね合いを間取りと並行して詰めることが重要です。
寝室・子ども部屋:通気と外からの視線のバランス
寝室は、就寝時の外からの視線と通気の両立が課題になります。道路面や隣家に近い側には高窓や縦すべり出し窓を使い、採光・通気を確保しながら視線を遮る配置が効果的です。
子ども部屋は将来の間取り変更を見越して、窓の位置が「分割したときに各部屋に1か所ずつ」になるように設計段階から確認しておくと安心です。
水回り:すりガラスとFIX窓の使い分け
浴室・トイレ・洗面所では、通気と採光を確保しつつプライバシーを守る必要があります。すりガラスの滑り出し窓が実用性と汎用性のバランスがよく、多くの場所で選ばれます。
浴室に大きな窓を入れたい場合は、外からの視線が入らない高さ・位置かどうかを外構計画と合わせて確認してください。隣家や道路との距離感によっては、FIX窓+高窓の組み合わせにした方が後悔しにくいです。
外から見えない工夫|窓の配置・ガラス・ウィンドウトリートメント
すりガラス・位置の工夫で対応できること
「外から見えない」を実現する方法は、大きく3つあります。
- ガラスをすりガラスにする:視線を遮るが採光は確保できる。浴室・トイレに多用される
- 窓の位置を高くする(高窓):外から室内の生活空間が見えにくくなる
- 窓の配置を隣家・道路から外れた方向にする:設計段階での判断が最も効果が大きい
設計段階での配置の工夫が最もコストがかからず効果が大きいため、打ち合わせ早期に「どちらの方向に視線が気になるか」を整理しておくことをすすめます。
電動ロールスクリーン(ラルクシールド)を選んだ理由
【編集部の見解】 わが家のLDKの窓には、タチカワブラインドのラルクシールド(ロールスクリーン)を採用しています。リモコン操作の電動タイプと、チェーン操作タイプを使い分けており、生地色はRS-1272、枠色はブラックで統一しました。
大きな窓は開放感が出る一方で、夜間は室内が外から丸見えになります。カーテンでも対応できますが、大開口には電動ロールスクリーンの方が操作が楽で、スッキリとした見た目になります。窓まわりの内装色と馴染むかどうかも選定の大きな基準でした。
夜間の視線対策に必要なこと
夜間は室内が明るいため、日中には気にならない窓からの視線が問題になります。外から見えないようにするには、次のどれかが必要です。
- ロールスクリーン・カーテンなどのウィンドウトリートメント
- すりガラスの採用(ウィンドウトリートメント不要になるが、昼間も透けない)
- 外構(フェンス・植栽)で敷地外からの視線を遮る
窓の大きさが大きいほど、ウィンドウトリートメントの費用も上がります。大きな窓を計画するときは、カーテン・ロールスクリーンの予算もあわせて試算しておくことをすすめます。
窓まわりの費用は何で決まる?チェックすべき項目
サッシ本体・ガラス・電動シャッター・ウィンドウトリートメントは別計上
窓まわりの費用は、一つの項目ではなく複数の要素に分かれて積み上がります。
| 費用項目 | 概要 |
|---|---|
| サッシ本体 | 標準SAJサッシからのグレードアップ差額 |
| ガラス構成 | トリプルガラス・防犯ガラスへの変更費用 |
| 窓のサイズ・形 | 大開口・特殊形状は費用が上がる傾向 |
| 開閉方式 | 電動シャッター・電動引込みシャッターなど |
| ウィンドウトリートメント | ロールスクリーン・カーテン・ハニカムシェードなど |
| 取付費 | 各工事の施工費 |
【注意】 見積もりでは「窓」として一括計上されているケースと、上記が細かく分けて計上されているケースがあります。比較するときは、何が含まれているかを確認してください。また、ウィンドウトリートメントは積水ハウスの見積もりに含まれないことも多く、別途インテリアショップや施主支給で手配するケースがあります。
トリプルガラスに変えるべき人・変えなくていい人
| こんな人はトリプルを検討 | こんな人は標準でも十分 |
|---|---|
| リビングに大開口サッシを入れる | 窓が小〜中サイズ中心 |
| 床暖房を入れない予定 | 全館空調・床暖房を導入する |
| 寒冷地・高断熱を重視する | 温暖地(関東以西など) |
| 窓際にソファやワークスペースを置く | 窓際に長時間過ごす場所がない |
トリプルガラスへの変更は窓1か所あたり数万円程度の差額になることが多く、大開口など面積が大きい窓の方が費用対効果が出やすいです。費用は仕様・サイズ・施工時期によって変わるため、担当者に都度確認してください。
窓選びで後悔しないためのチェックリスト
打ち合わせ前・図面確認時に使えるチェック項目をまとめました。
配置・サイズの確認
- その窓から「普段見える景色」は何か
- ソファ・ダイニング・ベッドの位置から窓の高さが合っているか
- 壁面に家具・テレビを置く場所が残っているか
- 将来的に部屋を分割した場合も窓が確保できるか
性能・仕様の確認
- サッシのグレードはAJ・SAJ・樹脂サッシのどれか
- ガラスはペア・トリプルのどちらか
- 通気のための開閉窓か、採光専用のFIX窓か
視線・プライバシーの確認
- 道路・隣家の窓と向き合っていないか
- 夜間にウィンドウトリートメントなしで生活できるか
- ウィンドウトリートメントの費用を別途見込んでいるか
費用の確認
- サッシのグレードアップ差額を個別に確認したか
- 電動シャッター・ロールスクリーンが見積もりに含まれているか
- 外構(フェンス・植栽)との連携で視線対策をどこまで担うか
まとめ
- 標準はSAJサッシ+Low-Eペアガラス(アルゴンガス入り)。一般地では十分な性能だが、大開口を入れるリビングにはトリプルガラスの検討を
- 窓の種類(引違い・滑り出し・FIX・高窓)は「通気重視か眺望重視か」で選ぶ。通気には滑り出し窓が向いている
- 大きい窓は「何が見えるか」「視線が抜ける方向か」で配置を決める。大きさよりも向きと高さが住み心地を左右する
- 外から見えない工夫は、配置・ガラス・ウィンドウトリートメントの3つを組み合わせる
- 窓まわりの費用はサッシ・ガラス・シャッター・ロールスクリーンが別計上になるため、項目ごとに確認する
積水ハウスは設計の自由度が高い分、窓まわりの選択肢も多く、逆に「何をどう選べばいいか」が分かりにくくなりやすいです。担当者・設計士との打ち合わせで「どんな生活がしたいか」を先に共有しておくと、窓の種類・サイズ・配置の提案がスムーズになります。
積水ハウスの検討で窓以外の仕様も確認したい方は、標準仕様の全体像もあわせてご覧ください。自分に合う担当者を探したい方は、担当者の無料紹介からご相談いただけます。千葉のわが家の実邸を見てみたい方は、わが家見学もご利用ください。
よくある質問
Q. 積水ハウスの窓の標準仕様は何ですか?
SAJサッシ(超高断熱アルミ樹脂複合サッシ)とLow-Eペアガラス(アルゴンガス入り)が標準です。断熱等級5に対応しており、一般的なアルミサッシよりも断熱性が高いですが、寒冷地や大開口を採用する場合はトリプルガラスへのアップグレードを検討する価値があります。
Q. シャーウッド(木造)でも大開口の窓は入れられますか?
入れられます。鉄骨の方が大開口に有利なイメージがありますが、シャーウッドでも敷地・間取り・構造計画によっては希望の大開口を実現できます。「この壁に大きな窓を入れたい」という具体的な要望を設計士に伝えて、構造上の可否を確認するのが確実な進め方です。
Q. 外から見えないようにするにはどうすればいいですか?
大きく3つの方法があります。1つ目は設計段階で窓の位置を道路・隣家から外れた方向にすること(最も効果が大きく費用もかからない)。2つ目はすりガラスを採用すること(採光は確保できる)。3つ目はロールスクリーン・カーテンなどのウィンドウトリートメントで対応すること。大きな窓ほどウィンドウトリートメントの費用も上がるため、計画段階から窓の大きさとセットで考えることをすすめます。
Q. トリプルガラスにするとどのくらい費用が変わりますか?
窓1か所あたり数万円程度の差額になることが多いですが、サイズ・仕様・施工時期によって変わります。面積が大きい窓(リビングの大開口など)の方が費用対効果が出やすく、小窓や収納まわりは標準のペアガラスで十分なケースがほとんどです。正確な差額は担当者に個別に確認してください。
Q. 積水ハウスの窓まわりの費用はどの見積もり項目に含まれますか?
サッシ本体・ガラス・電動シャッター・ロールスクリーンなどは、それぞれ別の見積もり項目になることが多いです。特にウィンドウトリートメント(カーテン・ロールスクリーン)は積水ハウスの建物本体の見積もりに含まれず、インテリアショップや施主支給で手配するケースもあります。費用の全体像をつかむには、各項目を個別に確認することをすすめます。

