積水ハウスの商品は、鉄骨と木造(シャーウッド)の2軸に整理するとぐっとわかりやすくなります。ただし、2026年時点で商品区分は以前と変わっています。ネットで「グラヴィス」「イズロイエ」と検索すると古い情報が多く出てきますが、この記事では現在の公式ラインナップを整理し、実際に8社を比較してシャーウッドを選んだ経緯も交えて解説します。
【知っておきたいポイント】 価格・坪単価は、建築時期、地域、商品、延床面積、仕様、付帯工事、外構、諸費用によって変わります。この記事では比較時の目安として整理しており、最終的な金額は各社の見積もりで確認してください。本体価格のみの坪単価で、付帯工事・外構・諸費用は含みません。
積水ハウスの商品はどう分かれている?
積水ハウスの戸建て住宅は、鉄骨と木造(シャーウッド)の2つの構造に大別され、さらに鉄骨は「1・2階建て」と「3・4階建て」に分かれます。
| 構造 | 階数 | 主な商品名(2026年時点) |
|---|---|---|
| 鉄骨 | 1・2階建て | イズ・ステージ、イズ・ロイエ、ビー・サイエ、ビー・モード、平屋の季 |
| 鉄骨 | 3・4階建て | ビエナ、ベレオ・プラス |
| 木造(シャーウッド) | 1〜3階建て | SHAWOOD(単一ブランドに集約) |
鉄骨は商品ごとにコンセプトが分かれており、展示場でも商品名で案内されることが多いです。一方、シャーウッドは「グラヴィス」「里楽」といった従来の商品ラインが2026年時点では廃止され、SHAWOODという単一のブランドとして展開されています。グレードの違いは、展示場での提案・見積もり段階で表現される形に変わりました。
【編集部の見解】 展示場に行くと「商品を選ぶ」よりも「間取りと仕様を積み上げる」流れになります。シャーウッドに関しては特に、グレードの呼び名より「どの仕様を選ぶか」で価格が変わると理解しておくと迷いにくいです。
鉄骨5商品の特徴と選び方
鉄骨1・2階建ての5商品は、それぞれコンセプトと得意なデザインが異なります。価格帯はいずれも同じ「鉄骨1・2階建て」の枠ですが、標準装備や外壁の選択肢が商品ごとに違います。
イズ・ステージ
重厚感と高級感を前面に出した商品です。キャノピー(外壁から大きく張り出した庇)や6寸勾配の切妻屋根、スーパーディープセットサッシが特徴で、邸宅感のある外観を求める方に向いています。積水ハウスの鉄骨では上位に位置するコンセプトの商品です。
イズ・ロイエ
日本の伝統的な邸宅スタイルをモダンにアレンジした商品で、深い軒の寄棟屋根と外壁材「ダインコンクリート」の組み合わせが特徴的です。外から見たときの存在感と、内側のプライバシーへの配慮が両立した設計になっています。
ビー・サイエ
「スローリビング」というコンセプトで設計された商品です。軒下空間とリビングをゆるやかにつなぐ大開口フラットサッシが特徴で、室内外を行き来しながら過ごす暮らし方に向いています。天井ダウン・床ダウン・ベーシックの3タイプから選べます。
ビー・モード
都市部や住宅街での設置を意識したモダンな外観が特徴です。大容量の太陽光を載せやすい緩勾配屋根(2.5寸)と、3面開口の吹き抜けで光と風を取り込む設計になっています。
平屋の季(ひらやのとき)
鉄骨で平屋を建てたい方向けの専用商品です。ワンフロアの開放感と大屋根・勾配天井の縦空間を両立した設計で、屋根裏空間も活用できます。ただし、平屋を検討している場合は木造シャーウッドも選択肢として十分な品質を持っています。後述の比較を参考にしてください。
【知っておきたいポイント】 鉄骨3・4階建ては「ビエナ」(住居向け)と「ベレオ・プラス」(店舗・賃貸・二世帯向け)の2商品があります。都市部の狭小地で3〜4階建てを検討している場合の選択肢です。
シャーウッドの商品区分はどうなっている?
2026年8月時点で、シャーウッドはSHAWOOD(シャーウッド)という単一のブランドに集約されています。積水ハウスの公式サイトや最新カタログを確認すると、かつて存在した「グラヴィス・ステージ」「ザ・グラヴィス」「里楽」「モデラーレ」といった個別商品名はほぼ見当たりません。
過去の主な商品ライン(参考)
ネット上には旧商品名の情報が多く残っているため、参考として整理しておきます。
| 商品名 | 特徴・位置づけ |
|---|---|
| グラヴィス・ステージ | シャーウッドの最上位ライン。天井高2.7m・天然素材を多用した高級仕様 |
| ザ・グラヴィス | 深い軒と和テイストが特徴のメインライン |
| グラヴィス・ヴィラ | 別荘イメージのデザイン |
| 里楽(りらく) | 木造平屋・バリアフリー向け |
| モデラーレ | スタンダードライン |
これらは過去に建てられた住宅で採用された商品名です。中古住宅市場で目にすることはあるかもしれませんが、現在の新築では上記の商品名での選択はできません。
今のシャーウッドでは、仕様の違い(外壁材・天井高・構造材のグレードなど)は展示場でのヒアリングと見積もりの段階で組み立てる形になっています。「どの商品か」ではなく「どの仕様にするか」で最終的な価格とクオリティが決まります。
【編集部の見解】 旧商品ラインの情報は「過去の参考値」として使えますが、現在の見積もりで同じ金額が出るわけではありません。仕様の内容を展示場で確認することが、比較の出発点になります。
鉄骨とシャーウッドの違いは何か?
積水ハウスを検討すると、ほぼ必ずぶつかるのが「鉄骨かシャーウッドか」という選択です。8社を比較して最終的にシャーウッドを選んだ経緯から、この違いを整理します。
構造・外壁・得意な設計の比較
| 比較項目 | 鉄骨1・2階建て | シャーウッド(木造) |
|---|---|---|
| 構造 | ダイナミックフレームシステム(軽量鉄骨) | シャーウッドハイブリッド構造 |
| 主要外壁 | ダインコンクリート(一部商品はサイディング) | ベルバーン(陶版外壁) |
| 耐震性能 | 耐震等級3・制震装置シーカス(一部標準) | 耐震等級3・震度7繰り返しの実大実験を実施 |
| 断熱性能 | UA値0.6以下(標準)。鉄の熱伝導で冬に寒さを感じやすい | 木材の調湿性あり。オプションでHEAT20 G2相当まで強化可 |
| 設計の得意領域 | 大スパン・3〜4階建て・狭小地 | 平屋・大開口・吹き抜け・木の質感 |
| 防蟻リスク | ほぼなし | あり(標準で処理済み。定期メンテが必要) |
どちらも耐震等級3を取得しており、構造の基本的な強さは同等です。違いはデザインの方向性と、暮らし方に何を重視するかによって出てきます。
【編集部の見解】 実際に8社の展示場を回ったとき、積水ハウスの鉄骨とシャーウッドは印象がかなり違いました。鉄骨は「重厚感・都市的な洗練」、シャーウッドは「木のぬくもり・開放感」という方向性の差がはっきりしています。最初の展示場訪問で「自分がどちらの空気感を好きだと感じるか」を確かめるのが、一番早い判断軸になります。
シャーウッドを選んだ判断軸
結論から言うと、シャーウッド一択で、イズロイエと迷った時期はほぼありませんでした。
決め手は大きく2つです。木造の調湿性と断熱性が鉄骨より高いこと、そしてベルバーン(陶版外壁)の質感が好みにはまったこと。この2点が最初から固まっていたため、比較検討の時間がほとんど不要でした。
鉄骨も展示場でしっかり見ましたが、内装や空間の雰囲気は正直なところ、オリジナル外壁以外に大きな差は感じませんでした。積水ハウスの設計力が高いぶん、構造の違いより「外壁と素材をどう選ぶか」のほうが仕上がりへの影響が大きいと感じます。
鉄骨の耐震性能は確かに高いですが、木造シャーウッドも耐震等級3を取得しています。「戸建て住宅として十分な耐震性があるのに、さらに鉄骨の剛性は必要か?」と考えると、自分の暮らし方には木造で十分という判断になりました。
【編集部の見解】 SNSでは「イズロイエ(鉄骨)のほうがシャーウッドより見積もりが高い」という情報が広まっていますが、実際にはどちらで建てても見積もりはほぼ同じ水準になります。構造より仕様の選び方で価格が変わるため、「鉄骨は高い」という前提で比較を始めると判断を誤ります。 また、展示場は「憧れを加速させる空間」であることを意識してください。素材や空間の雰囲気を確かめる場所として活用しながら、営業担当の対応や会社の質を同時に見極めることが重要です。展示場の豪華さで判断すると、後で「実際に建てる仕様とだいぶ違う」と感じることになります。
どちらが正解ということではなく、何を重視するかで選ぶべき構造が変わります。3〜4階建てが必要な場合や大スパンの間取りを優先したい場合は鉄骨が向いています。調湿性・断熱性・木の質感を重視するなら、シャーウッドが選択肢の中心になります。
商品・グレードを選ぶ前に確認すること
商品名よりも先に確認しておくべきことが3点あります。
1. 本体価格と総額は別物として考える
坪単価は本体工事費の目安です。ここに付帯工事・外構・諸費用・土地関連費用が加わると、総額は本体の1.3〜1.5倍になることがあります。積水ハウスの2026年時点の1棟平均は5,673万円(2026年度第1四半期決算概要より)で、坪単価に換算すると約135〜155万円前後が目安です。
2. 仕様のグレードは商品ではなく打ち合わせで決まる
特にシャーウッドは、商品名がなくなった現在、外壁材の種類・天井高・断熱仕様などの選択が価格の幅を左右します。カタログを見るだけでは価格感が掴みにくいため、展示場でのヒアリングが実質的な出発点になります。
3. 鉄骨商品は過去の商品名が混在している
「イズロイエで建てた」という施主の口コミが多く見られますが、現在も鉄骨商品の中でイズ・ロイエの名称は継続されています。一方でシャーウッド側は商品名が整理されており、「グラヴィスを選ぶ」という選び方はできません。情報収集のときに新旧を混同しないよう注意が必要です。
まだメーカーが絞れていない方は、ハウスメーカー診断で方向性を整理することから始めてみてください。積水ハウス含む16社を比較したい方には、積水ハウス含む16社比較ガイドも参考になります。
まとめ
- 積水ハウスの商品は「鉄骨(1・2階建て/3・4階建て)」と「木造シャーウッド」の2軸に整理できる
- 鉄骨はイズ・ステージ、イズ・ロイエ、ビー・サイエ、ビー・モード、平屋の季(1・2階建て)とビエナ、ベレオ・プラス(3・4階建て)の計7商品
- シャーウッドは2026年時点で単一のSHAWOODブランドに集約。過去の「グラヴィス」「里楽」等の商品名は現在の新築では選べない
- 鉄骨は大スパン・都市型・3〜4階建てが得意。シャーウッドは平屋・木の質感・大開口との相性が高い
- 坪単価は本体工事費の目安。付帯工事・外構・諸費用を加えた総額で比較することが判断精度を上げる
積水ハウスの担当者選びで迷っている方は、担当者の無料紹介もご活用ください。実際に千葉で建てたわが家の見学も受け付けています。わが家見学(千葉・実邸)から申し込めます。
あわせて読みたい
よくある質問(FAQ)
Q. 積水ハウスの商品グレードはどう分かれていますか?
鉄骨住宅はイズ・ステージ、イズ・ロイエ、ビー・サイエ、ビー・モード、平屋の季(1・2階建て)、ビエナ、ベレオ・プラス(3・4階建て)の計7商品に分かれています。木造シャーウッドは2026年現在、SHAWOODという単一ブランドに集約されており、個別のグレード名での区分はありません。
Q. シャーウッドとイズロイエはどちらが高い?
どちらも積水ハウスの上位価格帯の商品で、坪単価は本体で125〜175万円程度が目安(建築時期・仕様・地域によって変動します)。一般に鉄骨は木造より本体工事費が高くなる傾向がありますが、シャーウッドで高仕様を積み上げると同等以上の価格になることもあります。最終的には展示場での見積もりで確認するのが確実です。
Q. 積水ハウスの木造はどんな商品がありますか?
2026年8月時点では、SHAWOODという単一ブランドで展開されています。かつての「グラヴィス・ステージ」「ザ・グラヴィス」「里楽」「モデラーレ」などの商品ラインは現在のカタログには掲載されておらず、仕様の違いは展示場での打ち合わせで決まります。
Q. 積水ハウスで平屋を建てるなら鉄骨とシャーウッドどちらが向いている?
平屋はシャーウッド(木造)のほうが向いているケースが多いです。鉄骨は大スパンや高層階でその強みが発揮されますが、平屋の場合はそのメリットが活きにくく、木造に比べてコスト的にも割高になりやすい傾向があります。積水ハウスには「平屋の季」という鉄骨の平屋商品もありますが、まずシャーウッドの平屋実例を見てから判断するのがおすすめです。

